この物語に登場する少女セラフィマはモスクワ近くの貧しい小さな村で暮らしていました。ある日、セラフィマは母親と狩に出かけました。狩から村の戻るとそこには敵国ドイツ兵が村人を集めていました。この村に敵はいないとドイツ兵に説明するも容赦無用の殺人が始まります。銃を構え村人を救おうとする母親も銃で殺され、セラフィマ自身も蹂躙を受ける間際で赤軍のイリーナに救われます。
イリーナはセラフィマに『戦いたいか、死にたいか』と問います。セラフィマは『死にたい』と答える。イリーナは村が敵軍の助けとならないようにセラフィマの母親の死体、家すべてを焼き払います。セラフィマはドイツ兵への復讐とイリーナを殺すために戦うことを誓います。
イリーナに連れていかれたセラフィマは同じような境遇の少女たちと狙撃兵として1年弱の訓練を受けることになります。訓練が終わり、狙撃小隊の一員として派遣されたのは、ドイツとソ連の激戦地でした。敵との命のやり取りが始まる激戦地、敵国戦車に窮地に追い込まれる。その窮地を救ったのはセラフィマと同じ狙撃小隊の天才少女アヤでした。しかし、アヤは敵国戦車の反撃にて戦死してしまいました。
イリーナは戦場では『一か所に留まるな』それは死の危険が高くなる行為であると少女たちに教えていました。戦場では悲しんでいることも感傷に浸ることも許されません。人間として生死を分かつ究極の状況で少女セラフィマは何を感じ、どこに行きつくのか。