
(50代男性のための結婚論)ではそもそも結婚は幸せになるためにしているのではない。かなり、衝撃的な話です。それは、夫婦という最小の社会組織を通じた安全保障の仕組みだというのです。やはり、ひとりでは何か思いがけない事態になったときにはひとりでは危機に追い詰められるからだというのです。日本でも未婚の方が多くなっていますが、誰もが高齢時期を迎えます。高齢時期に頼れる人がいないのは相当不安ですし、リスクも高くなるのは道理です。
50代は高度成長期に生まれ、従順に頑張ることが当たり前だった世代です。その間、バブル崩壊やリーマンショックなどを経験し、将来的な危機感よりもその時々を乗り越えることに必死だった方も多くいます。親世代に比べれば収入が上がらず、低金利で蓄財もあまり増えない世代でした。ヒッチコックの映画(サイコ)に『金で幸福は買えないが、金で不幸は追い払える』というセリフがあるらしいです。蓄財だけに目をむけるより、収入を見込み楽しく生きていくことが大切でしょう。
(いい年してガキ なぜ日本の老人は幼稚なのか?)では経済活動というのは、恒常的な交換のサイクルを創り出し、それを維持することを通じて、人間の成熟を支援するための仕組みである。交換活動の安定的なプレイヤーとして認められるためには、約束を守る、嘘をつかない、利益を独占しないといった人間的資質を具えている必要があるとあります。
経済は結局は人が動かしている。どんな経済システムも生きた人が生気を供給しないといずれ枯死してしまう。経済システムが健全で活気あるものにするためには、その活動を通じて人間が成熟するような仕組みであること、その活動を通じて国民的な希望が賦活されていることがひつようですとあります。どの企業も高齢化、労働力不足など、経済システム維持そのものに大きな転換期を迎えています。企業としての活動はこれまで健全に人が成熟してきたかが大きなかぎとなるでしょう。利益のみを強制的に追求し、本来の健全さを亡くしている企業は経済システムを維持することに困難を極めることでしょう。